「クレイジーパワー」(英治出版)読了

クレイジーパワー 社会起業家―新たな市場を切り拓く人々 (Harvard business school press)

クレイジーパワー 社会起業家―新たな市場を切り拓く人々 (Harvard business school press)

【原書はこちら↓】
The Power of Unreasonable People: How Social Entrepreneurs Create Markets That Change the World (Leadership for the Common Good)

The Power of Unreasonable People: How Social Entrepreneurs Create Markets That Change the World (Leadership for the Common Good)

この本の原書が出版されたのが今年の2月。著者の一人、パメラ・ハーディガン氏はシュワブ財団のマネージング・ディレクターということもありますが、この本が1月に開催されたダボス会議(WEF:World Economic Forum)の参加者全員に配布された、ということが当時新聞に書かれていて、とても印象に残っていた本でした。シュワブ財団はWEFの創始者クラウス・シュワブが社会起業家育成のために作られた財団。それにしてもこの手の新しい分野の本を出版から半年強で出版される英治出版さんの目利き力、素晴らしいなぁ、と思います。

この本の価値はいくつかあると思いますが、今世界で起きている社会起業家的な動きをしている個人・組織を体系的に整理して、紹介している点。またジョージ・バーナード・ショーを引用しながら、世の中で社会をよくするために新しいことをする人は、時にクレイジー(unreasonable)と呼ばれるというような話をしながら、新しいチャレンジをすることを応援している点など。

常識のある人は、自分を世間に合わせようとする。
非常識な人は、世間を自分に合わせようとする。
ゆえに非常識な人がいなければ、このように進歩はあり得ない

ただ、読むには最初は少し忍耐力がいると思います。今までほとんど聞いたことがないような事例、組織・個人が、世界中の様々な国からピックアップされている点、そしてそれぞれの説明がやや短く、散漫気味な点。実際それらの団体・個人はそれぞれが本一冊書けたり、いろいろなところで詳細なインタビュー記事や講演の様子が動画で見ることができるようなケースなので、授業や勉強会などで読んでそれぞれ掘り下げるガイドの本としても役に立つのではないでしょうか。

ちなみに著者のパメラ・ハーディガン氏による書籍の紹介音声があるので興味のある方こちらを・・・
http://podcast.yahoo.co.jp/episode/d2e264d2de717fc0a050605822f7ca0b/150

NetImpactの年次カンファレンス今年も開催(11/13-15)

参加レポートを日本語で書かれている方がいて、今年も開催されていたことに気付きましたが、こちらは主にアメリカのビジネス・スクール学生が中心となって組織している社会起業関連の活動。今では社会人版、そして海外の東京にもチャプターがあり、存在感があがっている15年目の組織です。

改めてスピーカーのリストを見ると、上記「クレイジーパワー」の中で紹介されている組織・個人がたくさん見つけられます。日進月歩でいろいろと新しいプレイヤーが登場しているんだろうなぁ、という気になりますね。

ソシアレサロン 12月12日(金)やります。

先週メルマガでもお知らせしたのですが、5ヶ月ぶりにソシアレ・サロンと称したサロン、やります。しばらくお休みしていたのですが、やっぱりこだわりあるテーマとしての社会起業家的な働き方・スタイルに興味アリ、な方同士出会う場所として、ささやかながらでも意味があれば!と思ってます。興味ある方はsocialcompany (@)gmail.comまでご連絡くださいませ♪