web 2.0 + ソーシャルエンタープライズ = Virgance 「ヴァーガンス」がすごい

先日の投稿でも少し触れた「ウェブ2.0企業」 アクティビズム2.0企業」として紹介されているVirgance(ヴァーガンス)が、その後もいろいろなメディアで注目を浴びているので少し掘り下げてみたいと思います。

Virganceが注目されているのは、そのユニークなビジネスモデル、ウェブ2.0の力をうまく使い、多くの消費者の「購買力」として集めることで、収益を上げながらも社会・環境にポジティブなインパクトを与えること出来る点です。

例えば地域の太陽光パネルの導入コストを共同購入させて、ユーザーにディスカウント、Virganceに仲介手数料が入るという仕組みの、「1BOG:1Block on the Grid」というプロジェクトがあります。

その他、地域のショップの中で環境にいいお店を選び、そこで集中的に購買をさせるしくみ「Carromob」等があります。具体的に行われた例として、サンフランシスコのある地域の中の26の酒屋に、一日の売上の何パーセントまでを環境に対して配慮した設備投資をするかを競わせ、22%と約束した酒屋が一番となり、ある決められた日にその店で大量の購買者が詰めかけるようにしかけ、たった3時間で90万円近く(通常一日の売上が30万円程度だったので驚異的な数)の売上を上げてしまったというキャンペーンがあります。

詳細は下記CBSニュースより

そもそもこのVirganceの創業メンバーの一人がFacebookの中でも有名なソーシャルネットワーキングアプリの開発者、ということもあり、ソーシャルネットワークを組織することに長けている点があります。また、いろいろなキャンペーンをとにかく試しながら買収や提携でキャンペーンを見つけ出し、その中でいくつかでもうまくいけば御の字というアプローチを取っているため(ゲーム業界の慣例を習っているとか)、とにかく勢いがあります。また、優秀な人材を採用するため、将来起業を目指すこと
を推奨し、隔週で起業に関しての勉強会などを社内で行っているとのこと。

なにより、優れた技術系営利ベンチャーでありながら「世界を変える」ことが出来るという魅力で多くの優秀な人材が門をたたいているようです。VCからの投資も得て、2008年に創業にも関わらず既に黒字化しているプロジェクトもあるとのこと。

オバマ大統領の選挙戦で注目を浴びたソーシャルネットワーキングツール、そして若者の力が、ビジネスの力を得て、大きなインパクトを与えることになっていきそうです。

何か日本でも活かせる点、ありそうですね。


Virganceについて2/11のTechCrunchというサイトでも大きく紹介されてます
Virgance: Harnessing The Community To Save The World (Business Plan Included)