ブックレビュー〜ハーバードMBA留学記

socialcompany2006-12-01

ハーバードMBA留学記 資本主義の士官学校にて

ハーバードMBA留学記 資本主義の士官学校にて

最近読んだこの本に大いに刺激を受け、久しぶりの更新です。30歳前後である筆者の、一日一日を密度濃く、ミッション・ビジョンを持って過ごしている様がとても新鮮に描かれています。MBAに興味がある人、グローバルな視野でのビジネス、「よのなか」を考える際、きっと何かのヒント、得られると思います。

「HBS〜資本主義の士官学校」、確かに。数多くのリーダーを産み出し、時にウォール・ストリートに大量の人材を輩出し、ブッシュ大統領、そして時にはあのエンロン幹部を輩出したりということでも近年では話題にあがることがはあるものの、一方で、世界中からいろいろなバックグラウンドを持って(政治、NPO、医者、軍関係者、宗教関係者、UNなど国際開発出身者など)、「change the world」を真顔で語る人も実に多くいるのも事実です。著者が日本人であるというフィルターを通じて、この辺の価値観をさらりと、そして明るく、楽しく、そして考えさせる文章でブログ・書籍にした功績、とてもとても大きいと思います。

個人的にはソーシャル・エンタープライズに関してもページが割かれていて、ACCIONというマイクロファイナンスの団体の事例が詳しく書かれているのが嬉しかったです。4年前、ACCIONで働いている方ととあるカンファレンスで話をしたことがとても懐かしく、新鮮に甦ってきました。彼も目をきらきらさせながら「change the world」を真剣に語り、そして具体的なアクションをしているさわやかな青年でした。

留学という機会を通じて「パーソナル・トランスフォーメーション」(自己変革)をしている様が、読んでいて気持ちいいですね。また、ブログを通じて、いろいろな可能性が広がっている様も素晴らしい、と思いました。ある方がこの筆者は「胆力」がある、と絶賛していました。腹が据わっている、ということでしょうか。

ブログを書き続ける、ということも「胆力」が必要ですね。この本との出会い、そして偶然にも出版パーティにも参加する機会があり、筆者ともお会いすることができたのが、ブログを再開するきっかけとなりました。感謝です。

さて、改めて、自分のテーマとしての「社会起業家的な働き方のスタイルを伝える」作業。まずはブログ再開、の中で進めていくようにします。

今興味があるトピックは、おなじみFastCompanyの発表した2007年ソーシャルキャピタリストアワードACCIONも入っていますね


ひとつひとつの事例を分かりやすく、エッセンスを伝えていく作業、してみたいと思います。「情報アービトラージ」(情報の格差、盲点を埋める作業?)とはよく言ったものです。海外文献のローカライズ作業にも意味あると信じてやってみることにします。