「個」を見つめるダイアローグ

「個」を見つめるダイアローグ

「個」を見つめるダイアローグ

最近立て続けにメディアで情報発信をしている村上龍さん、1年前の「半島を出よ」、「13歳のハローワーク」、そしてエッセイでは「空港にて」、最近では「盾-シールド」、そしてメールマガジンでは怒涛10万部以上の読者を持つJMM、テレビでは「カンブリア宮殿」、と。

脂が乗り切っている村上さんと、今のブログ文化のエバンジェリストとしてグローバルな視点を発信し続けている、僕からしてみると「社会起業家」的な動きをして活躍されている代表格のJoiさんこと伊藤譲一さんの対談。JMMで昨日発売の知らせを受け、先ほど読了。

前書きで村上さんが指摘しているように、読む人によっていろいろな見方があるかも知れない本です。海外に経験の長い、英語圏でのコミュニケーションが当たり前で世界中にとてつもないネットワークを持っているJoiさんが指摘する日本のオカシイ部分がたくさん書かれています。感情的にここで思考停止になってしまうこともあるかも知れない。でもきちんとこころのゆとりを持って読んでみると、書かれていることの中の多くのことに「確かに」、と感じることが多いはずです。

Joiさんのすごいところはその行動力にある、と改めて感じることが多く書かれていて、とっても大きな刺激を受ける本です。

先日の投稿とリンクしていて面白かったのは、Joiさんも対談の中で言及していたスチュアート・ブランドさん(65歳)。60年代のヒッピー文化のカリスマ的存在としてちらっとだけ紹介されているけれど、ここでも点と点が繋がっていて不思議な感じがしました。同世代に感じたエッジの効いた考え方・思想・行動パターンがこうしていろいろなところで影響を与えているところにに不思議な縁を感じます。ちなみにスチュアート・ブランドさん、今は米国ネバダ州東部の山の地下に、1万年にわたって時を刻む「時計」をつくろうというプロジェクトを取り組んでいるとか(Asahi.com インタビューより)。1960年代のカリスマが今なお斬新なことにチャレンジしていて、恐らくその影響を受けたであろうサンマイクロ創業者、ロータス創業者等からの巨額出資を受け、1万年の時を刻む時計を創っている、という構図、やっぱり想いあるところにアイディアと行動がついてくるんですね。