GQが語るソーシャル・アントレプレナー

socialcompany2006-05-24

本日発売の男性雑誌GQの特集記事ですが、ウマい、ですね。トム・クルーズの表紙もあり、この号の売り上げは確実に上がる、と直感的に感じます。今まで日本のメディアでそれほど取り上げられることのなかったソーシャル・アントレプレナーというキーワードがここまで大きく、またGQのようなメディアで取り上げられていること、意義深いなぁ、としみじみと感じます。

中でも新鮮に描かれていたのはeBay創始者ジェフ・スコール氏の活動について。驚きだったのは最近話題だった社会的なテーマを扱った映画「シリアナ」「グッドナイト&グッドラック」「スタンドアップ」が全て彼の設立したパーティシパント・プロダクションズからの出資を受け、ジェフ・スコール氏がプロデューサーとして参加していたこと。アメリカPBSで社会起業家を取り上げたドキュメンタリーTV番組「ニューヒーロー」も彼が設立したスコール財団により仕掛けられたものです。114-115ページにうまくまとめられていたので関係する団体、リストしてみました。
Participant Productions http://www.participantproductions.com/
Participate.net http://participate.net/
Jeffrey Skoll BASc/MBA http://www.rotman.utoronto.ca/skoll/
Oxford ビジネススクール 社会起業家センター http://www.sbs.ox.ac.uk/skoll/
Social Edge http://www.socialedge.org/
Skoll Foundation http://www.skollfoundation.org/
Gandhi Project http://www.gandhiproject.org/
Capricorn Management http://www.capricornllc.com/
New Heroes http://www.pbs.org/opb/thenewheroes/

全部のサイト、ゆっくりはまだ見れてないものの、ひとりの個人のアイディアと行動力からこれだけのムーブメントを起こしていること、圧巻でした。きっと同じようなうねりが日本でもきますよね。観察者としてブログに書くだけでなく、なんかやらなきゃ、と強く思ってしまいます。サイトひとつひとつのレビュー、要約は後日改めてして、メルマガでもお送りしますね。

それからもうひとつ!発見して共有したいこと。
「GQ」では「THINK WE!」というテーマで「21世紀はソーシャル・アントレプレナーの時代です」と大キャンペーンを張っていて、今月号は「THINK WE!」と印刷されたTシャツもついているという大盤振る舞い。そのコンセプトについて触れられている117ページにこんなことが書いてあります。「1960年代初期、宇宙から見た地球の姿を一般に開放するようにNASAに働きかけた男がいる。彼は雑誌「ホールアース・カタログ」を創刊し、世界初のデジタルコミュニティWELLを設立した」と。

記憶にある人もいるかも知れませんがこの「ホールアース・カタログ」という名の雑誌...去年の今頃にスタンフォード大学の卒業式のスピーチでスティーブ・ジョブズが引用した雑誌です。この伝説的な雑誌が廃刊になる最後の号に書かれていた言葉が「Stay Hangury, Stay Foolish」。ちょうど去年の今頃ですね。おおきな刺激を受けたスピーチでした。

もうひとつ点と点が繋がったこと。世界初のデジタルコミュニティ「WELL」について。。。アメリカにいたころ、よくこのオンラインコミュニティのことを耳にしたことがあります。恐らくイメージとしたら日本でののnifty掲示板に近いものがあるかも知れません。インターネットメディアの創世記において多くのエッジの効いた人たちが集まる場であったんだと思います。「Craigslist」を創ったCraigさん、FastCompanyのオンラインコミュニティをゼロから築き上げたHeathがそんなことを話していたことを思い出しました。そしてスティージョブズも影響を受けているということなんですよね。この2つのメディアを作った人がStewart Brandという方だそうです。点と点が繋がるとき、A Ha!と感じることがありますが、今日もそんな発見がありました。