今月のファクタよりupdate

電源開発――外資が狙う電力の「下腹」
〜増配要求に右往左往。外国人株主比率は50%目前で、この「蟻螻(ぎろう)の一穴」が破れたら、10電力体制が決壊する。

ストーリーはモノ言う株主としてのこの英国の新しいヘッジファンド〜「ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド」(TCI)〜がいかに影響力を世の中に与えているか、という記事ではあるものの、下記の書き出しで書かれた文章がとても眼につき、ここ数日気になってます。日本語でTCIに関してまとめて読んだのは今回が初めてで、非常に興味深いです。

TCIとは何か。「チルドレン」の名を冠したとおり、ケニアウガンダエチオピアなどアフリカの貧困家庭の児童やエイズ感染児を支援する慈善活動と、資本市場で荒稼ぎするヘッジファンド――という二つの顔を持つ。

「惜しみなく慈善で散財するため、思い切り貪欲に稼ぐ」ことを目標に、資産の1%を投じて財団を始めた。昨年は8月末までに5040万ポンド(約110億円)の寄付を実行、ロンドンの金融街シティを驚かせた。

「慈善」と「貪欲」は共存するのか。或いは「慈善」という目的が「貪欲」という手段を正当化するのか?あるいは慈善は単に貪欲の隠れ蓑なのか・・・ジョージ・ソロスも投資家としての顔と東欧などの民主化に貢献するフィランソロピストの顔を持っていたけれど、より究極な形としての「TCI」の今後の動きに注目です。その他補足的にTCIのことはこちらのブログに記載されています。