ネットの側に賭ける〜「フューチャリスト宣言」より

いろいろな本に出会うことも一期一会だと思う。先日渋谷の文教堂で衝動買いをした「フューチャリスト宣言」(梅田望夫茂木健一郎)がとても読みやすく、心の中にアジテーション(いい意味での煽り?)を受けた。

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

いくつか気になったフレーズを・・・

  • 「社会人教育なんて、無償でそういうことをやるヤツが一人いたら、新しい概念が提示できると思いますよ(梅田氏 99ページ)」
  • 「肩書きは要らない。ブログ一個あれば良い。ネットでのプレゼンスをどれだけ高めていけるかという、その戦略というのは大事ですね(茂木 88ページ)」
  • 「仮に消費されるにしても誰かの心に残る。結果として何が起きるかというと、ある種の社会貢献、社会への関与ですよね。自分の考えをおもてに表現する。そういうものを発信する人の数が何百万人になる社会は絶対にいまよりもよいと思う。(梅田 85ページ)」
  • 「やはり日本の中枢の人たち、「談合社会」と茂木さんがおっしゃった、僕の言葉で言うとエスタブリッシュメント社会、そこで主流を歩んでいる人たちは、まずリアル世界がとてつもなく忙しいんですよ。圧倒的に忙しい。それから、何かを知りたいと思ったら、まわりの誰かに聞けば分かるんですよ。だからグーグルのありがたみはすごく薄い。(梅田 128ページ)」
  • 「これから素晴らしい時代がやってきていて、そういう時代を生きる君たちが心からうらやましい。(梅田 171ページ)」

梅田さん、茂木さんにしても既に個人としての確固たるプレゼンスを持って日々生活をし、一日10時間近い可処分時間をネットに投下している訳で、この行動様式が全ての、特に会社で働いている人に当てはまらないとは思うものの、ふと川の向こう側にある可能性を示唆するにはとても刺激的なコトバです。

もう少し真剣にネット側に賭けてみようかな、と思わせてくれる爽やかな新書でした。