日はまた昇りはじめた〓エコノミスト誌編集長講演会に参加しました

英エコノミスト誌編集長ビルエモット氏の講演会に参加する機会がありました。
1時間程度に渡って、世界経済の中での日本の姿がバブル期を経て、そして
今回の選挙の結果を経て、今後5年10年を見たときに彼は非常に「楽観的で
ある」ととても耳心地のいいお話をされていました。日経新聞等にも同様の
インタビューが掲載されています。普段なかなか耳にすることがないマクロ経
済的な用語がものすごい分量で整理されて話されてついていくのは大変
だったものの、ひとつの事象を事例を織り交ぜながら整理して語る技術という
点ですごい、と感じました。


一方で、何か違うと感じたのは、経済指標や統計データの話が豊富にあるも
のの、何か心に響かない。昔FastCompanyの編集長さんが講演をされたとき
に、一番最初に「Personal Stories always win(appeal)」(個人的な物語が常
にアピールする)、「Don't afraid to ask dum questions」(おろかな質問をする
ことを恐れないこと)というようなことをいってくれたことがあり、聴衆と講演者
との一体感をのっけから作ることがうまいなぁ、と感じたことがあります。


講演会カルチャー、イベントプランニング、という点において、2時間の空間を
一緒に過ごした結果生まれる効果を最大限にする際、いろいろな要素が考え
られると思う。ビルエモット氏の講演、その後のパネルディスカッションが終
わった時に会場に「ご質問のある方は挙手を」とモデレーターに言われ「し〓ん」
となったときに、なんとも気まずいような、それでいて会場内の200名を超える
知的な雰囲気を醸し出している人たちの中でなんともいわれぬ感覚が流れた
気が個人的には思います。場所のしかけ、知のダイヤローグのしくみは文化に
よって違いはあるけれど、日本の文化の中での公開ダイヤローグ、しかも英語
環境でのものはもっともっと訓練の機会が必要だ〓、とも強く感じました。


ビルエモット氏訪日のきっかけともなった今週号のエコノミスト誌での【日本
特集記事】が既にウェブに掲載されています。
Survey of Japan -The Sun Also Rises〓Japan's chances of prosperity
and influence look surprisingly bright
会場で質問ができなかった分、ブログで何か反応を示してみたいような、そんな
気がしています。


今回の講演の主催団体のひとつであったEISさんが発行している日本語で読める
エコノミストのサービスはとても便利なサービスだと思いました。要チェックです。