NHK土曜ドラマ「ハゲタカ」試写会に参加して

socialcompany2007-02-10

来週土曜日(2/17)から始まるNHK土曜ドラマハゲタカ」の試写会に行ってきました。前々から注目していたこのドラマ、企業買収がテーマにした本格的連続ドラマで、全6話のうち、第1話の放映を試写会として丸ビルホールで見る機会がありました。

本当に息もつかせる間もなく一気に見せるドラマで、特に過去7〜8年に遡って、経済・金融社会的背景がめまぐるしく変わる中で、多くのことを考えるきっかけを与えてくれるものでした。

最近でこそ外資系ファンド=「ハゲタカ」というような見られ方は減っているような気はするものの、M&Aが毎日の新聞のあたりまえの記事になっている中で、1990年代後半から2000年代始めにかけて、この「ハゲタカ」と呼ばれるある種「黒船」のような外圧によって日本が変わってきた、変わらざるを得なかった7〜8年の姿が、豪華俳優陣の演技によって描かれていきます。

縁があって原作を読む機会があったのがちょうど一年前。本を読んだときは聞いたこともない経済用語がたくさんでムズカシイなぁ、と思ったこともあるけれど、改めて「えいっ」と関連の本を読んでみると、毎日のニュース、世の中の流れが少しだけ、前より見えるような気になったことを覚えています。

ハゲタカ、ファンドは会社再生、日本再生の救世主なのか、あるいは経済合理性を求めたマネーゲームなのか・・・
欧米の価値観を持ち、「個人」としての想いを実現しようとするファンド日本法人代表の主人公と、日本の伝統、会社という「組織」を背負う日本の銀行エリートとのプライドをかけた戦い・・

試写の後、原作者真山仁氏、演出家大友啓史氏、それから主役の大森南朋さん、松田龍平さんを交えたトークショーがあり、制作者の視点、演じている俳優陣の舞台裏の話も聞くことができ、とても盛りだくさんでしたが、その中で、確か原作者の真山さんがお話されていて印象的だったのはこのドラマは自分が入り込んでいけるドラマであるとのことば。共感できる登場人物がいろいろな形で配置させられているので、感情移入をしながら、自分の物語として、ドラマを楽しんでほしい、とのこと。

僕が一年前興味を持って読んでいた参考書籍・マンガ・映画を簡単にリストアップします。ハゲタカを見ながら併せて読むことでより理解が深まるのでは-

ハゲタカ(上) (講談社文庫)

ハゲタカ(上) (講談社文庫)

巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット)

巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット)

会社の値段 (ちくま新書)

会社の値段 (ちくま新書)

DAWN(ドーン) 8 (ビッグコミックス)

DAWN(ドーン) 8 (ビッグコミックス)

「バイアウト〜企業買収」(幸田真音)(文芸春秋で連載、2007年に単行本化予定)

今回のドラマ、NHKとしてもとても力を入れいるようで、番組オリジナルホームページにて、制作者によるブログや、番組宣伝の動画を見ることができます。土曜日の夜9時ということでリアルタイムで見るのはムズカシイかも知れないけれど、録画しながらでも、ぜひ全6話観てみたい、また多くの人に見てもらいたいと思ってます。
こちらで5分間の番組紹介動画が見られます。ぜひ!
http://www.nhk.or.jp/hagetaka/movie.html