東京マラソン、何とか完走することが出来ました〜

月並みな投稿ではあるけれど、今年初めて行われた東京マラソンに参加することが出来て、初めてのフルマラソンに挑戦して完走することが出来て(だいぶ歩いてしまったけれど)、嬉しい嬉しい日曜日でした。

感動的なストーリー、参加者・警官の数、バナナやスポーツドリンクの本数、経済的なプラスやマイナス、市民にとっての迷惑・感動、いろいろな立場・人によって見方の違いはあったかもしれないけれど、終わってみれば本当に多くの笑顔と感動あふれる一日だったと思う。何より街頭で一生懸命にボランティアで運営に携わったり応援に来てくださった方々のには心の底から感謝です。

実はその昔の2000年、ニューヨークのシティマラソンにボランティアで参加したことがあり、そのときの街を埋め尽くした感動の経験がなんとなく記憶に残っていて、マラソンへの興味が少しずつ生まれてきたんだと思います。70歳を超えたようなおじいさんが一生懸命しっかりした足取りでゴールしたり、ボランティアで参加している人の楽しみながらも献身的にランナーのために応援をしている姿に憧れてました。

今回東京初めて開催されるマラソン大会に参加するにあたり、そんな感動を感じられるのかなぁ、と正直どっちともつかない想いでした。それは普段毎朝の通勤ラッシュに象徴されるように、どこもかしこもゆとりがない、隣の人に対しての思いやりなどなかなか感じる機会が少ない毎日を過ごしていると自然な反応かもしれません。

東京マラソンの一日を経験して言えることは、東京マラソンニューヨークマラソンに負けないくらい、素晴らしい市民が主役のあったかい、感動がいっぱいの、素晴らしいイベントだったと。

実は真剣にリタイヤをレース中3回考えました。日比谷から銀座の人だかりを通過する20キロ地点で足がひざの痛みがひどくなり、そして大勢の応援してくれる人に囲まれれば囲まれるほど、情けない思いがして、不安になり、どうしたら皆から見えないようこっそりリタイヤできるか、トイレに行くふりをして消えようか、とも思ってました。そんな時ちょうど救護テントがあり、吸い込まれるように入り、ボランティアでマッサージや痛み止めのクリームを塗ってくれる人の元に近づきました。頼りなさげに「リタイヤしようかと・・・」と小声で言いかけたところ、横から出てきたおじさんが「これ塗れば大丈夫だから!」と根拠があるのかないのか、彼が塗ってくれた痛み止めクリームが魔法のクリームのような気がして、何とかそこから走り始める事が出来ました。また30キロを超えると僕がいた周囲には歩いている人も多く、恐らく街頭の応援団からすればあまり真剣に応援しがいのないランナーだとも思えるような集団であったにもかかわらず、いまだ大勢の人・ボランティアが残っていてくれて、声をからして「がんばれ!」「ファイト!」の連続の声をもらいました。思い思いで持ってきてくださったチョコ、雨、カステラ、レモンなどを配ってくれる人などもいて、応援を聞きながら固まっていた足が動き出しことも何度もありました。

自分が過去にボランティアの経験もあるとはいえ、ランナーとしてこれだけ多くの方から持ち上げてもらい、応援して、ひいてはゴールした後にヒーロー気分を感じさせてくれることは普段感じることがない特別な感情を感じることが出来ます。なんとも幸せな気持ちでした。走りながら街頭の人に「ありがとう」のコトバを、ことあることにかけている自分がいました。

特に今回は友人の紹介でランナー・サークル「Team Balloon」というグループに事前に参加させてもらったおかげで、一緒に練習をした仲間とともに走ることが出来、それから会ったこともない同じmixi内のチームメンバーの方から応援をしてもらい、レースの前、そして終わった後の打ち上げまで一緒に楽しく一日のイベントを楽しむことが出来ました。

よく「マラソンを人生に例えるならば・・・」なんていわれますが、救護テントの魔法のクリームを塗ってくれたおじさんや、ランナーサークルの仲間など、一人じゃくじけちゃうことも応援してくれる人や仲間がいることで「不可能が可能になる」だぁ、なんてことを強く感じました。

最後に、別の視点で考えて見たいのが今回の東京マラソンの事業としての巧みさ、です。社会的なインパクト、そして大量のスポンサー、そしてマーケターが仕掛けるビジネス戦略。経済効果がいくら、なんて後追い分析がそのうち出るとは思いますが、非常に興味深いです。来年50周年を迎えるニューヨークシティマラソンを運営する財団も、財団でありながら巨額の資金を持って運営を行っている社会起業的な組織体です。日本でのマラソンブームをブームだけにせず、持続的に事業としていくような動きが今後楽しみですね。東京マラソンの経済分析、そして個人的にはいずれ参加したいニューヨークマラソンへの意気込みは今後改めて、ということで取り急ぎ一夜明けてのニューヨークマラソン報告でした!

【おまけ】
こちらのサイトのランナーズアップデートサービスで知っているランナーの名前を入力するとその人のタイムを見ることが出来、そしてこちらのフジテレビの動画サイトでゴール時間の画像を選んで見ると、その人のゴールの瞬間の動画を見ることが出来ます。