社会起業家的な働き方、2008年の振り返り、2009年予測

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社会起業家的な働き方、2008年の振り返り、2009年予測

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Change.org」というサイトの中のブログで、2009年の「Social entrepreneurship」に関
してのとてもよくまとまった投稿があったので簡単にご紹介しますね。

The Top Trends That Will Shape Social Entrepreneurship in 2009


【Top Trends 2009 #1: A Partner in the White House】

オバマ政権は選挙期間中から社会起業家支援を強く打ち出していて、彼のサイトを
見ると、「Social Investment Fund Network」や、「Social Entrepreneurship Agency」を
具体的に創設することを彼のHPで約束しています。

ケネディの時代に「ピースコア-Peace Corp」(海外協力隊のモデル)が創設され、
クリントン時代に国内版の「アメリコア」が創設されたり、過去の歴史を見ても民主党
政権は理想主義的なアプローチに本腰を入れることが多く、何かが起こるのでは
ないか、と予想されますね。

【Top Trends 2009 #2: Green Innovation】

2番目に大きな話題になるのではというトレンドは環境・グリーン関連のイノベーション
です。ベンチャーキャピタルコミュニティの中でも2009年、環境・グリーン関連の投資
に関しては引き続き積極的に投資活動を続ける、とのことで、経済・金融が不安定な
中でも、大きな注目を集めそうです。
昨年の10月のニューヨークタイムズマガジンでも大きな特集が組まれてます。
“Capitalism to the Rescue - Green Tech Rising,”

【Top Trends 2009 #3: Blended Value Investing】

「ブレンデッドバリュー」という言葉ですが、つまりは、経済的リターンと社会的リターン
ブレンド(混合)した投資が今後活発になる、とのことです。(今までダブルボトム
ライン、トリプルボトムラインといわれたようなものですね)。
例えば昨年10月、リーマンショック直後に600名近くの専門家を集めて開催された
Social Capital Markets (http://socialcapitalmarkets.net/index.php)なども1つの
例ですが、いかに社会的な活動にお金の流れを作るか!というところが真剣に
議論されています。

【Top Trends 2009 #4: Online Action Platforms】

4つ目の大きなトレンドは、オンラインのアクションプラットフォームとのこと。昨年
NHKなどでも取り上げられ日本でも大きく注目を浴びた「kiva.org」、それから
大統領選を通じて多くの草の根層からの指示・寄付金を集めたオバマ氏のウェブ
サイト(www.myBarakObama.com )、それから今回参照しているソーシャル・チェンジ
に関しての様々な情報・交流プラットフォームを提供している「change.org」等、
数多くのオンラインの取り組みが2008年を通じ、産み出されれ、2009年、更に
加速することが予測されています。当然かつてのドットコムブームのように、淘汰
されることはあるものの、大きなトレンドとなることは間違いないと思います。

オリジナルの記事の中にはたくさんのサイトがあるので是非参照してみてください。

【Top Trends 2009 #5: Mobile Technology】

モバイル技術、特に開発途上国などでの利用に関して、インスタントメッセージ(Twitter)
やiPohoneのような新しい技術への可能性も含め、大きな話題になりそうです。

【Top Trends 2009 #6: Measuring Social Impact】

ブレンデッドバリューを推進しようとする際、どうしても必要になることとして、投資に
対しての効果測定、評価制度に関しての議論が高まってくるだろう、とのことです。
特に経済・金融の情勢が厳しい中、キャピタルを得るための競争も厳しくなっている
中、客観的な社会へのインパクトを評価することは重要な点になりそうです。

【Top Trends 2009 #7: Globally-Engaged Education】

教育関係の社会起業家は多く生まれているものの、今まで以上に、2009年は
グローバルに目を向けたプログラムが増えるだろう、と予測しています。9.11以降
グローバル市民たるべく、若者が海外に目を向けているようだ、という指摘があり
ますが、実際はどうなのでしょう。ただ学部レベル、MBAレベルなどで社会起業家
的なカリキュラムがかつての「nice to have」(あったらいいよね)のレベルから
「must have」(必須)になっていくのでは、という予測がされています。

以上、アメリカの話が中心でしたが、日本ではどのように広がっていくのでしょうか。
海外のトレンドがそのまま日本で拡がる訳ではないですが、学べる点・盗める点、
きっとあるのでは、と思ってます。